「死ぬまでに全駅」 駅索引

2017/10/26

シヌゼン各駅紹介(358) 1501-2000駅レビュー 第1位

#1901 江津本町(ごうつほんまち)

・西日本旅客鉄道 三江線
 江津|千金
【区分】戊II 【撮影日】2017/4/8
【所在地】島根県江津市
【開業】1958(昭和33)年
【乗車人員(日)】0人
【その他】秘境駅ランキング122位(2017) 
2018.4.1廃止予定

1501-2000駅レビュー 第1位

<選定理由>
「舟運で栄えたかつての港町の、
外れに置かれた無人駅。
廃止の『惜別補正』がかからなくとも
そのたたずまいは最強と認める」

島根県江津市にある、
西日本旅客鉄道・三江線の駅。
天領・江津本町は海運で栄え、
北前船が寄港し、
天領米や石州瓦の積み出しで
おおいに賑わったという。

現在の江津の中心街は
北に1kmほど離れた江津駅、市役所周辺。
しかしもともとは港のあったこのあたりが
まさに「本町」であった。
だが鉄道駅は街から南に少し下った場所で
周囲に民家は皆無。

単式1線のホームに
レンガとブロックで造られた
簡素で古びた待合所があるきり。
統計では利用客ゼロ。

「本町」へは西へ300mくらい。
かつて廻船問屋の蔵屋敷が
居並んだ町並みは
「天領江津本町甍街道」として
見どころ満載の観光地になっている。
これ東日本の人はたぶん知らない。

この駅も江の川の河畔に置かれている。
河口まで1kmほど。
山奥でも豊富な水量に圧倒されたが
河口ともなればこの川幅。

水面がすぐそこまで迫る。
訪れる前からの期待を裏切らない。
絶景駅というよりは、
ピースひとつひとつが絶妙の調和で
醸しだすたたずまいが最強の駅。

三次からずっと寄り添って進んできた
江の川もここ江津でお別れ。
その最後の駅としてふさわしい取材となった。

三江線各駅に掲出してある、
神楽の演目を紹介する案内板。
当駅は「恵比寿」。
舟運で栄えた江津本町らしいチョイス。

ホーム上の最大の構造物は待合室。

さっぱりしている。
あまりメンテナンスもされていないような。
それがまたいいのさ。

繰り返すが三江線は
全線が2018年3月いっぱいで廃止となる。
当駅は市街地に近く、
なくなっても困る人は少なそうだが、
寂しいことには変わりない。

ホーム江津駅方にはトンネルが迫る。
たくさん写真は撮ったが、
小さい駅なのでバリエーションも少なく、
せっかく1位なのに掲載枚数が少ない。
申し訳なし。

ホーム端から三次方向。
当路線の運行はまもなく終了となるが、
シヌゼンの旅はまだまだ序盤戦。
これから向かう場所に伸びる
レールの先には
当駅のようなステキな駅たちが
我々が訪れるのを待っているだろう。
それはあなたの家の最寄駅かもしれない。
なんちゃって。





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