2015/10/28

シヌゼン各駅紹介(166) 1001-1500駅レビュー 第3位

#1426 京阪電気鉄道 宇治線 宇治(うじ)
三室戸
【所在地】京都府宇治市
【開業】1913(大正2)年
【乗車人員(日)】5,353人
1001-1500駅レビュー 第3位

<選定理由>
「古都・京都の観光地にある終着駅。
ひとたび駅構内に立ち入れば、
奇抜なデザインの不思議空間に
思わず足をとめてしまう駅。」

京都府宇治市に所在する
京阪電鉄宇治線の駅。
JRにも「宇治」駅があり、約900m離れている。

宇治川。大阪湾に注ぐ淀川の、
京都流域部をそう呼ぶ。
写真の鉄橋はJR奈良線のもので、
当駅も右端に見える。
 
駅舎は一見、ままよくあるスタイルで
特別に個性があるようには見えない。
1995年に移転のうえ、改築。
 
それ以前はホームは
JR奈良線の北側にあったが、
現在は駅舎のみ北側で、
ホーム、改札は南側にある。

府道7号と、このロータリーを設けるために
ホームを移動した。
路線バスは大久保、黄檗、JR宇治駅などへ
向かう。

正面に大きく開いた入口から
半地下式に改札へと通路が続く。
2枚目写真のJR奈良線の下をくぐる格好。
 
改札口が近づくにつれ、
駅構内は「不思議空間」と化す。
 
円形を大胆に取り入れたデザインは
私鉄駅初のグッドデザイン賞を受賞。
打ちっ放しのコンクリートが
円とは対象的に硬質な印象をあたえる。

東側の出入口。
隣接して駐輪場がある。
西側には駐輪場入口があり、この円形の
通路が駅舎を貫通している。
 
この個性的なデザインは
建築家の若林広幸氏によるもの。
同氏は南海の特急電車「ラピート」
デザインでも知られる。
丸っこいの好きなんだね(笑)。
 
改札前のようす。
弧を描いた天井から自然光を取り入れる。
2000年には「関西の駅百選」に認定。

エレベーターへ続く通路。
果たして古都・京都の
観光地の玄関駅のデザインとして
相応しいかと言われれば
賛否分かれるかも知れないが、
自分はじゅうぶんアリだと思う。

京都だからといって
寺社仏閣チックにする必要はない。
京都駅だって相当なもんだし(笑)。
 
一日の乗降人員は5,353人。
JRの宇治駅は乗車人員が7,616人なので
かなり水をあけられている。
市街中心部はJRのほうが近いし、
外国人観光客はどうしても
京都駅から乗れるJRを利用してしまう。
 
ホームに出る。頭端式1面2線。
当駅は宇治線の終着駅。
 
電車はワンマン4両編成で
当駅~中書島間を往復し、
京阪本線への乗り入れは現在はない。

こちら1番線。
大半の電車は反対の2番線に発着。
柱の根元に設けられた
円形の腰掛けがおもしろい。

こちら2番線。すぐ外側は宇治川。
写真奥にJR線の鉄橋が架かり、
電車が通過していくのが見える。
 
次駅は三室戸。
ローカル路線に片足突っ込んでるが(笑)
いちおう全線が複線。
 
府道7号の宇治橋。
平等院へはJR駅より当駅の方がやや近い。
また宇治川を宇治橋で渡るぶん、
観光気分が盛り上がる。

宇治へ観光で訪れた際は、
ぜひ往路復路どちらでもいいので、
京阪電車に乗り、当駅を利用して頂きたい。
自分の稚拙な撮影では当然、
当駅の魅力をすべて伝えきれてはいまい。





撮影日:2015/8/15

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