2020/11/30

2日(水)よりシリーズ「秘境駅探訪(#2000まで)」開始。
+秘境駅探訪(その0)

【廃駅】JR西日本・三江線船佐駅。2017-4
最終のランキングは66位(2017)


取材済みの「秘境駅」へご案内。

 
 「秘境駅」をここであらためて定義・説明はしない。必要ないくらい、すっかり「市民権」を得て、こちらのサイトでブームの高まりを見せ、鉄道趣味のひとつのジャンルを確立し、今にいたる。

 「人もいないのに、なぜ駅があるのか」。
 この疑問からくる好奇心は、秘境駅を訪れる人たちの共通のマインド。高校生の頃、一人旅で高山本線を上っていた時に出会った、渓谷沿いの小駅。名も忘れてしまったが、周囲に人家皆無、車の走れるような道路も見当たらない。素直に「下車してみたい」と思ったが、残念ながら時間の余裕はなく、駅に降り立つことは叶わなかった。
 
 それ以降、自分の旅は気づけば、人のいない場所を求めさすらうようなものになってしまった。廃線跡を辿ったり、山奥の長い駅間を歩いたり、廃村があると聞けば訪れてみたり。移動手段に自家用車を選択できるようになってから、その「熱量」はさらに高まった。ブームになるはるか前から、「秘境駅」を訪ねてみたいというベースがすでに完成していた。
 
 さて今回の特集では、前出のサイト「秘境駅へ行こう」で毎年発表されるランキングに登場する、取材済みの駅を11駅、紹介する。中には「ここが秘境?」という駅や、ここはなぜランクインしないのかという駅もあるが、今回は個人的な意見はなしで、純粋にランキングにあって取材済みの駅のみを取り上げる。なお#2000までの駅が対象なので、以降に取材した駅は今回は含まれていない。
 
 また、すでに投稿済みの駅にもいくつか秘境駅があるので、振り返って紹介する今回を「その0(ゼロ)」とする。

 

すでに投稿済みの駅から。

 
紹介は登録#順。 
最下部の2駅は廃駅で現存せず、廃止当時のランキングで紹介する。

 
西日本旅客鉄道 因美線
#00042 知和
(ちわ)
【秘境駅ランキング】
第113位(2020)

【区分】戊 【撮影日】2000/8/6
【所在地】岡山県津山市
【開業】1931(昭和6)年
【乗車人員(日)】4人(2018)
【その他】
活動前(2000年)取材の特例登録駅。
 
会津鉄道 会津線
#00540 塔のへつり
(とうのへつり)
【秘境駅ランキング】
第98位(2020)

【区分】丙 【撮影日】2013/8/14
【所在地】福島県南会津郡下郷町
【開業】1988(昭和63)年
【乗車人員(日)】33人(2015)

箱根登山鉄道 鉄道線
#00660 塔ノ沢
(とうのさわ)
【秘境駅ランキング】
第144位(2020)

【区分】甲 【撮影日】2013/11/30
【所在地】神奈川県足柄下郡箱根町
【開業】1920(大正9)年
【乗車人員(日)】111人(2018)

東日本旅客鉄道 鹿島線
#00965 十二橋
(じゅうにきょう)
【秘境駅ランキング】
第185位(2020)

【区分】丁 【撮影日】2014/8/7
【所在地】千葉県香取市
【開業】1970(昭和45)年
【乗車人員(日)】55人

東日本旅客鉄道 吾妻線
#00991 祖母島
(うばしま)
【秘境駅ランキング】
第178位(2020)

【区分】丁 【撮影日】2014/8/9
【所在地】群馬県渋川市
【開業】1959(昭和34)年
【乗車人員(日)】17人(2011)
わたらせ渓谷鐵道 わたらせ渓谷線
#01015 中野
(なかの)
【秘境駅ランキング】
第161位(2020)

【区分】丙 【撮影日】2014/8/15
【所在地】群馬県みどり市
【開業】1989(平成元)年
【乗車人員(日)】6人(2015)

東日本旅客鉄道 上越線
#01022 土合
(どあい)
【秘境駅ランキング】
第108位(2020)

【区分】甲II 【撮影日】2014/9/10
【所在地】群馬県利根郡みなかみ町
【開業】1936(昭和11)年
【乗車人員(日)】19人(2013)
【その他】(1931)信号所として開業

東日本旅客鉄道 烏山線
#01150 小塙
(こばな)
【秘境駅ランキング】
第190位(2020)

【区分】甲II 【撮影日】2014/12/21
【所在地】栃木県那須烏山市
【開業】1934(昭和9)年
【乗車人員(日)】4人(2011)
西日本旅客鉄道 山陰本線
#01415 保津峡
(ほづきょう)
【秘境駅ランキング】
第148位(2020)

【区分】丙II 【撮影日】2015/8/14
【所在地】京都市西京区
【開業】1929(昭和4)年
【乗車人員(日)】392人(2018)
【駅名変遷】松尾山(信)(1936)
東日本旅客鉄道 上越線
#01981 土樽
(つちたる)
【秘境駅ランキング】
第153位(2020)

【区分】丁 【撮影日】2017/9/10
【所在地】新潟県南魚沼郡湯沢町
【開業】1933(昭和8)年
【乗車人員(日)】ー人
【駅名変遷】土樽(信)(1941)
 
西日本旅客鉄道 三江線
#01872A 長谷
(ながたに)
【秘境駅ランキング】
第38位(2017)

【区分】戊II 【撮影日】2017/4/8
【所在地】広島県三次市
【開業】1969(昭和44)年
【廃止】2018(平成30)年
【乗車人員(日)】1人(2017)
【その他】(1969)仮乗降場として開業
(1987)駅に昇格

西日本旅客鉄道 三江線
#01901A 江津本町
(ごうつほんまち)
【秘境駅ランキング】
第122位(2017)

【区分】戊II 【撮影日】2017/4/8
【所在地】島根県江津市
【開業】1958(昭和33)年
【廃止】2018(平成30)年
【乗車人員(日)】2人(2017)
【その他】
#1501-#2000レビュー 第1位
(グランプリ)


 来月2日(水)より全11駅を紹介し、最終回は12月28日(月)を予定。この日は当Blogの本年最終投稿日でもある。
 
 1ヶ月間、よろしくお願いいたします。
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2020/11/27

路線全駅紹介(80) 遠州鉄道 鉄道線


遠州鉄道 鉄道線
(えんしゅうてつどう てつどうせん

浜北 2015-11


<DATA>
開業
1909(明治42)年12月6日
路線距離
17.8km
軌間
全線単線
電化方式
直流750V
起点/終点
新浜松/西鹿島
駅数
18
最高速度
70km/h

<当路線のざっくり年表>
1909(明治42)年
12月6日、大日本軌道浜松支社が板屋町(のち遠州浜松)~鹿島間に開業。軌間762mm。
1919(大正8)年
遠州軌道に譲渡。
1923(大正12)年
遠州浜松~遠江二俣間の軌間を1,067mmに改軌し全線電化
1927(昭和2)年
旭町(のち新浜松)~遠州馬込間が開業。
1938(昭和13)年
遠江二俣駅移転で0.4km短縮、西鹿島駅と改称。
1940(昭和15)年
国鉄二俣線開業で西鹿島駅が乗換駅となる
1943(昭和18)年
遠州電気鉄道など6社の合併で遠州鉄道発足。
1953(昭和28)年
急行運転開始。旭町駅を新浜松駅に改称。
1958(昭和33)年
気動車が国鉄二俣線遠江二俣駅まで直通運転開始。1961(昭和36)年に遠州森まで延長運転。
1966(昭和41)年
国鉄二俣線直通運転廃止。
1967(昭和42)年
遠州八幡(現八幡)~西鹿島間CTC化。
1972(昭和47)年
急行運転廃止。運転間隔を10分ヘッドに(翌年11分ヘッドに、1983年に12分ヘッドに)
1974(昭和49)年
新浜松~遠州八幡間CTC化。
1980(昭和55)年
路線名を鹿島線とし、その後すぐに鉄道線(現行)に改称
1985(昭和60)年
新浜松~助信間高架新線開業。新浜松~遠州馬込~助信が廃止されスイッチバック運転を解消。
2004(平成16)年
ICカード「ナイスパス」を全駅にて本格導入。電車・バス共通では全国初。翌2005年「ナイスパス定期券」の発行開始。


------------浜松市中区------------
(1981年移転・・・新浜松<旧>)
(0.1km)
#01522 新浜松
(しんはままつ)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1927(昭和2)年
【乗車人員(日)】8,249人(2018)
【駅名変遷】旭町(1953)
<別ルート>
(0.6km)
(1985年廃止・・・遠州馬込駅)
(0.8km)
(1985年廃止・・・遠州浜松<信>)
(0.2km)
(1985年移転・駅名改称
遠鉄浜松→遠州病院へ)
<現ルート>(0.5km)
#01523 第一通り
(だいいちどおり)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1985(昭和60)年
【乗車人員(日)】1,440人(2018)
(0.3km)
#01524 遠州病院
(えんしゅうびょういん)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1958(昭和33)年
【乗車人員(日)】983人(2018)
【駅名変遷】
遠鉄浜松(1985)遠州病院前(2007)
【他路線】
(1964年廃止)遠州鉄道奥山線
(0.4km)
(1923年廃止・・・常盤)
(0.8km)
#01525 八幡
(はちまん)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1930(昭和5)年
【乗車人員(日)】1,103人(2018)
【駅名変遷】繭市場前(1951)
遠州八幡(1985)
(0.8km)
#01526 助信
(すけのぶ)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】1,369人(2018)
【駅名変遷】助信(1923)遠州助信(1985)
(1.0km)
#01527 曳馬
(ひくま)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】1,331人(2018)
【駅名変遷】島ノ郷(1923)
遠州島ノ郷(1951)遠州曳馬(2012)
(1.1km)
#01528 上島
(かみじま)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】1,768人(2018)
【駅名変遷】上島(1923)遠州上島(2012)
(0.4km)
(1923年廃止・・・有玉駅)
(0.3km)
------------浜松市東区------------
#01529 自動車学校前
(じどうしゃがっこうまえ)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】985人(2018)
【駅名変遷】市場(1923)遠州市場(1966)
(1.3km)

#01530 さぎの宮
(さぎのみや)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】1,145人(2018)
【駅名変遷】共同(1923)遠州共同(1966)
【その他】(1972)西鹿島方に0.2km移転。
(0.4km)
(1972年廃止・・・遠州新村駅)
(0.8km)
#01531 積志
(せきし)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】945人(2018)
【駅名変遷】松木(1923)遠州松木(1962)
(1.4km)
#01532 遠州西ヶ崎
(えんしゅうにしがさき)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】888人(2018)
【駅名変遷】西ヶ崎(1923)
【他路線】
(1944年廃止)浜松電気鉄道笠井線
(1.0km)
------------浜松市浜北区------------

#01533 遠州小松
(えんしゅうこまつ)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】1,078人(2018)
【駅名変遷】小松(1923)
(1.0km)

#01534 浜北
(はまきた)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】1,741人(2018)
【駅名変遷】貴布祢(1923)遠州貴布祢(1977)
【他路線】(1937年廃止)西遠鉄道
(0.8km)

#01535 美薗中央公園
(みそのちゅうおうこうえん)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1951(昭和26)年
【乗車人員(日)】1,094人(2018)
【駅名変遷】北浜(1977)北浜中学校前(2007)
(0.1km)
(1923年廃止・・・仮待避線<信号場>)
(0.1km)
(1923年廃止・・・遠州道本駅)
(0.6km)
(19**年廃止・・・北中駅)
(0.5km)

#01536 遠州小林
(えんしゅうこばやし)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1951(昭和26)年
【乗車人員(日)】1,349人(2018)
【駅名変遷】新原(1923移転)
(1.7km)

#01537 遠州芝本
(えんしゅうしばもと)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】685人(2018)
【駅名変遷】芝本(1923)
1.3km

#01538 遠州岩水寺
(えんしゅうがんすいじ)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年
【乗車人員(日)】403人(2018)
【駅名変遷】岩水寺(1923)
(0.4km)
(1923年廃止・・・御馬池駅)
(1.0km)
------------浜松市天竜区------------

#01539 西鹿島
(にしかじま)
【区分】甲 【撮影日】2015/11/28
【開業】1909(明治42)年(遠州鉄道)
【乗車人員(日)】2,914人*(2018)
*降車含む。
【他路線】天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線
【駅名変遷】鹿島(1923)遠州二俣(1938)
【その他】中部の駅百選 選定駅


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2020/11/25

イチゴイチエキ。傑作選【2017/3/27投稿】
山梨県編1/1 #0710 甲斐大和駅

#0710 甲斐大和(かいやまと)

・東日本旅客鉄道 中央本線
 笹子|勝沼ぶどう郷
【区分】甲II 【撮影日】2013/12/30
【所在地】山梨県甲州市
【開業】1903(明治36)年
【乗車人員(日)】143人
【駅名変遷】初鹿野(1993)


JR東日本・中央本線の駅。
山梨県甲州市に所在。
1993年までは「初鹿野」という駅名だった。


堀を割ったというより、
谷底に駅があるイメージ。
駅舎は駅を跨ぐ橋上に併設。


開業当初、駅所在地は「初鹿野村」。
1941年に周辺の村々と合併、
「大和村」となったが、駅名はそのまま。
1993年にやっと駅名も「大和」となるも
今度は2005年にまた周囲と合併し、
所在地は「甲州市」となってしまった。


本当に深い深い山あいの町だが、
明治末期には鉄道を通してしまった。
大菩薩峠の登山口として
シーズン中はバスも発着する。


改札口。
一日の乗車人員は143人。
取材時は有人駅だったが、
現在は無人。ICカード対応。


逆に改札内から撮影。


通路を経てホームへ階段で下りる。


上写真の逆位置から撮影。
つきあたりはトイレ。


ホームは2面3線。
このホーム1番線下り甲府方面、
右ホーム2番線は上下待避用、
その右が3番線上り新宿方面。


1番線新宿寄りから新宿方向。
「武田氏終えんの郷」と看板が。
駅の写真に雪が写っているのは
今のところこの日の
中央本線の取材時のみ。


同じく1番線中央付近から
新宿方向を撮影。
そこそこ新しめの待合室が見える。


1番線甲府方ホーム端から駅舎方向。
黄色い部分が橋上駅舎の土台(?)、
手前茶色は駅前の「新初鹿野橋」。


変わって2,3番線。
上り電車が特急を待避するため
待避用の2番線に入る。
新宿寄りから甲府方向を撮影。


同じく2,3番線中ほどから駅舎方向。
駅周辺で産出される
「甲州鞍馬石」を用いた
灯篭(?)のモニュメントも。


駅舎へのぼる階段付近。
バリアフリーには未対応。


2,3番線ホーム端より甲府方面。
この先新深沢、新大菩薩と
長大トンネルを抜けると
甲府盆地を見下ろす絶景が眼下に広がる。


同じく2,3番線から新宿方向。
駅を出てすぐに笹子、新笹子両トンネルの
抗口が開いている。
両隣駅(笹子、勝沼ぶどう郷)
までの区間はほぼトンネルで占められる。


ホームを跨ぐ国道20号・初鹿野橋から撮影。
この場所に鉄道が敷設されていることが
いかに凄いことであるか、
地図を見れば誰にでもわかる。

先達の高い技術力と粘り強い努力に、
ただただ敬服するしかない。