#1871 長谷(ながたに)駅(広島県) ・西日本旅客鉄道 三江線 船佐|粟屋 |
【区分】戊II 【撮影日】2017/4/8 【所在地】広島県三次市 |
【開業】1969(昭和44)年 |
【乗車人員(日)】0人 【その他】秘境駅ランキング38位(2017) (1987)仮乗降場から駅に昇格。2018.4.1廃止予定。 |
1501-2000駅レビュー 第8位
<選定理由>
「霧の江の川のほとりにひっそりと。
川風の一部のような存在感。
超閑散ローカル線駅の中でも
さらに停車列車がハブられる小駅。」
「霧の江の川のほとりにひっそりと。
川風の一部のような存在感。
超閑散ローカル線駅の中でも
さらに停車列車がハブられる小駅。」
広島県三次市に所在。 JR三江線の駅。 三江線は来年3月いっぱいで廃線。 それに伴って当駅も役目を終える予定。 |
霧に包まれた早朝の江の川。 山深いこの場所でもこの水量。 なかなか豪快な川だが、それゆえ流域は 自然災害とつねに隣り合わせだった。 |
民家が数軒。 この川の流域は平地もわずか。 道路は狭い、とはいっても 対向車もやってこず。 そんな中に当駅はある。 |
1969年、 三江南線の仮乗降場として開業。 仮乗降場とは、国鉄時代、 各鉄道管理局が独自に設けたもので、 国鉄本社には認可されず、 全国版の時刻表にも掲載されない停車場。 当駅も1969年に 仮乗降場として設置された。 |
1987年、国鉄分割民営化により 全国のほとんどの仮乗降場は 「駅」に格上げされ、 当駅も「長谷駅」となり、今にいたる。 |
一日の乗車人員はゼロ。 ちなみにすべての停車列車を書き出すと、 下り:7:20、9:06、 上り:14:26、17:17、19:46の5本のみ。 下りの最終が朝9時、 上りの始発が午後2時という 都会人には異次元の世界が展開。 |
駅前のようす。 駅は斜面の築堤上に設置され、 小さな集落を見下ろす。 |
木造の待合室に入る。 きれいに清掃されている。 豪雪地帯である。 雪かきの道具が この場所の厳しい冬を想像させる。 |
座布団と駅ノート。 暖かい気遣いだが、 もう食っていけなくなったんだよ。 だから消えてゆく。 |
神楽は江の川沿いに島根から 広島に伝わった歴史があり、 それに因んで三江線全駅で 演目を紹介する案内が立っている。 当駅は「鐘馗」。無病息災を願う演目。 |
ホームは単式1線。 江津側から三次方向を撮影。 ホーム上に構造物いっさいなし。 |
逆に三次側から江津方向。 当駅の停車列車は上下合わせ 5本と紹介したが、 じつは通過列車が同じく上下5本ある。 所属駅33駅中、 通過扱いがあるのは当駅のみ。 このあたり仮乗降場扱いだった名残か。 まあ、一定数利用客があれば 最初から駅だったろうしね。 |
江津方には使用されなくなった 「その先の」ホームが朽ち果て残る。 これは他の路線でもたまに見る。 列車はほとんどが単行運転。 こんなに長いホームはいらない。 まさに無用の長物、か。 |
ホーム端より三次方向を見る。 100kmを越える路線の 全線廃止は本州では初。 もう50年も前から 廃止が取り沙汰されていたが、 ついに本当にさよならする日がきた。 こんな駅に行きたかった。 願いを叶えてくれた この駅の「手ざわり」を ずっと忘れずにいたい。 |
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