2016/06/17

「死ぬまでに全駅」(234) #1118 葛生駅

#1118 東武鉄道 佐野線 葛生(くずう)
多田
【所在地】栃木県佐野市
【開業】1894(明治27)年
【乗車人員(日)】1,041人(降車含む)
撮影日:2014/12/6
 
栃木県佐野市にある、
東武鉄道佐野線の終着駅。

2014年9月より右の新駅舎を使用開始。
左に旧駅舎がまだ残っていた。
撮影はこの年の12月。

旧駅舎と駅前のようすは今なら
googleストリートビューで見ることができる。

駅前の県道123号線。210号を経由し
秋山川を渡り、国道293号と交わる。

周辺の鉱山から採掘される石灰石などの
鉱物資源輸送で古くから賑わった。
しかし現在はトラック輸送に切り替わり、
貨物扱いは廃止されている。

駅窓口、券売機など。
まだピカピカだった。

改札口。
一日の利用客は1,041人。
休日の朝、ゴルファーが駅前で
待ち合わせをしていた。
周囲には多数のゴルフ場がある。

改札内から。
駅員不在の時間があり、
その間は無人となる。

新駅舎とホームは少し離れている。
スロープを通ってホームへあがる。

ピンクに塗られた柱が目をひく上屋。
ホームは単式1線。

朝始発、夜終着で特急「りょうもう」号も
1往復設定されている。

駅構内は広い。
1894年、馬車鉄道の駅として開業。
その後現在の位置に移転し、
東武鉄道に買収され、現在にいたる。

旅客営業は二の次で、
一貫して石灰輸送のターミナル駅としての
役割を担ってきた。以前はこの先へ
貨物線や専用線が伸びていた。

その頃の名残だろうか、
建物を取り壊した跡の空地。
時間帯により無人となる当駅も、
最盛期には貨物輸送の要員をはじめ
80人近くが配置されていたという。

かつてたくさんの貨車が屯していた
構内の貨物ヤードは
全盛期20本の線路があったが、いまや3本。
現在は事業用車が使用している。

空地となった構内には2013年、
メガソーラーパネルが設置された。
最下部の空中写真も参照。
佐野線では田沼にも同様の施設がある。

佐野方面を撮影。
すぐに踏切があり、
佐野市営のバスの発着場がある。

踏切から駅構内を撮影。
 
当駅が貨物扱いを廃止したのは
1986年。
100年近い歴史に幕を下ろした。
モータリゼーションの波は
例外なく当駅にも押し寄せ、
その存在意義は失われかけた。

しかし地域住民の交通手段という
もうひとつの役割を全うすべく、
今日も短編成の電車が行き交う。
特急電車だってやってくる。





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